データ取得・指標計算ロジック
最終更新日: 2026年9月20日
1. データソース
- 財務データ: 金融庁 EDINET(電子開示システム)から取得した有価証券報告書・半期報告書・四半期報告書(制度変更前の過去分)の XBRL データ。2024年度以降の制度変更により上場会社の四半期報告書は廃止され、中間決算は半期報告書として提出されます。第1・第3四半期の業績は取引所の決算短信で開示されるため、EDINET 経由の当サイトでは取得対象外です。
- 株価データ: Stooq から取得した日本上場銘柄の終値時系列。
Stooq の日次データは、月末の最終営業日と配信直前の営業日について個別銘柄を含まないことがあります(当該日は指数と一部 ETF のみ、実測 3〜4 銘柄)。 市場は開いており、欠けているのは個別銘柄のデータです。 当サイトは個別銘柄が一定数そろっている日のみを株価基準日として採用するため、 この現象が起きた日は基準日が 1 営業日前に留まります(実際には持っていない鮮度を主張しないための措置です)。 直近の実例: 2026-08-31(月末最終営業日)・2026-09-04(配信直前の営業日)。 - セクター区分: 東証業種分類コードを基準に補正したマッピング。
2. データ取り込みの流れ
- EDINET からの自動ダウンロード(日次バッチ、UTC 21:00 / JST 06:00 目安)
- XBRL → CSV 変換 + tag_catalog による項目正規化
- IFRS / JGAAP の概念マッピング(cross-standard resolution)
- 派生指標の計算(30 種の alias + 5 種の derived item)
- KPI 計算 → PostgreSQL マテリアライズドビュー更新
取り込みが正常に完了した最新 run の基準日は データ更新状況 から確認できます。
訂正報告書・再表示値の採用ルール
同じ会計期について、企業は複数回にわたって数値を開示することがあります(訂正報告書の提出、翌期の有価証券報告書における前期比較値の再表示など)。Zaimiru は次の順序で 1 つの版を採用します。
- 同一の会計期・同一の書類種別に複数の版があるときは、提出日が最も新しい版を採用します。訂正報告書が複数回提出された場合は最後の訂正が採用されます。
- 元の有価証券報告書と訂正報告書が併存するときは、訂正報告書を優先します。
- 前年比・増減の比較値には、当期の報告書に載っている「再表示済みの前期値」を優先します。会社自身が当期の報告書で示している比較値と一致させるためです(損益計算書・貸借対照表の主要項目が対象)。
- 過去の推移表は、各期について上記ルールで採用した版の値を表示します。
なお、前期値が当期の報告書で書き換わる理由は訂正だけではありません。非継続事業への組替・会計方針の変更・IFRS への移行・連結範囲の変更でも前期値は再表示されます。前者(訂正)は旧い値が誤りですが、後者はどちらの値も当時の基準では正しいものです。そのため、再表示された比較値を用いている箇所には「再表示ベース」であることを示す表示を付けています。過去に公開した数値を修正した場合の記録は 訂正履歴 に掲載しています。
3. 連結優先・単体優先の方針
連結財務諸表が公表されている企業は 連結ベースの数値を優先します。連結を作成していない企業(単体決算のみの企業)は単体ベースで集計します。同一 doc_id 内に連結・単体が併存する場合は、連結を最優先で採用します。
4. IFRS / JGAAP の差分処理
IFRS 適用企業と JGAAP 適用企業では同一概念を異なるタグで開示する場合があります。Zaimiru では concept_mapping.yaml による cross-standard 解決を実装しており、可能な限り両基準を同一指標として比較できるようにしています。ただし会計方針の本質的な差(のれん償却、リース処理等)は完全には埋められないため、業種比較・個別企業評価では基準差にご留意ください。
5. 主要指標の計算式
| 指標 | 計算式 | 備考 |
|---|---|---|
| PER | 株価 ÷ EPS(直近通期) | EPS は有価証券報告書記載の基本 EPS(親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 期中平均株式数、自己株式控除後)を連結優先で採用。未記載時のみ 親会社株主帰属利益 ÷ 期末発行済株式数で近似(概算注記付き)。負値・特別損益による歪みに注意。 |
| 売上成長率 | (当期売上高 − 前期売上高)÷ 前期売上高 | 前年同期比。基数効果を避けるため +1000% 超はランキング・横断集計から除外。 |
| PBR | 株価 ÷ BPS(直近期末) | BPS は有価証券報告書記載の 1 株当たり純資産(自己資本 ÷ 期末株式数、自己株式控除後)を連結優先で採用。未記載時のみ 自己資本(純資産 − 非支配株主持分 − 新株予約権)÷ 期末発行済株式数で近似。 |
| ROE | 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 期首・期末平均自己資本 | 自己資本 = 純資産 − 非支配株主持分 − 新株予約権(自己資本比率と同一基準)。 平均自己資本が 0 以下(債務超過)の期は算定しません(下記「分母の定義域」参照)。 自己資本がプラスで利益が極端な期は ±200% でキャップし、キャップ済であることを明示します。 |
| 「当期純利益」の使い分け | 連結当期純利益 / 親会社株主に帰属する当期純利益 / 非支配株主に帰属する当期純利益 | 連結決算では 3 つを区別する必要があります。当サイトでは ROE・EPS・BPS・配当性向、および概要タブの主要業績とその前年比は 「親会社株主に帰属する当期純利益」を用います(株主価値の分析に用いるべき利益のため)。 一方、財務諸表の「当期純利益」欄と当期純利益率(純利益 ÷ 売上高)は連結当期純利益 (非支配株主に帰属する分を含む)です。財務タブでは両方を併記しています。 両者は連結企業の約 10% で 10% 以上乖離し、成長率では符号が逆になる企業もあるため、 画面上は必ずどちらの利益かを明示しています。 単体決算(連結を作成しない企業)では「当期純利益」の 1 つのみで、この場合は 概要タブも「当期純利益」と表示します。 |
| ROIC | NOPAT ÷ 投下資本 | 投下資本 = 自己資本(純資産 − 非支配株主持分 − 新株予約権、ROE・自己資本比率と同一基準)+ 有利子負債。NOPAT は営業利益×(1-実効税率)。 |
| 営業利益率 | 営業利益 ÷ 売上高 | 金融業(銀行・保険・証券)は売上概念が異なるため業種内比較を推奨。 |
| 資金利鞘(NIM) | (資金運用収益 − 資金調達費用)÷ 総資産(期首期末平均) | 銀行業のみ。一般的な NIM の分母は利息収益資産(貸出金・有価証券等の平均残高)ですが、 これに対応する XBRL タグが EDINET のタクソノミに存在しないため、当サイトは総資産を分母にしています。 総資産には無利息の資産も含まれるので、各行が開示する資金利鞘より小さく出ます。 銀行どうしの比較には使えますが、開示値・他データベースの値とは一致しません。 また期首残高が取得できない期は期末総資産で代用します(実測 784 期中 80 期、各行の収録初年度)。 |
| 経費率(OHR) | 営業経費 ÷ 経常収益 | 銀行業のみ。一般的な OHR の分母は業務粗利益ですが、これに対応する XBRL タグが EDINET のタクソノミに存在しないため、当サイトは経常収益を分母にしています。 銀行どうしの比較には使えますが、他データベースの OHR とは値が一致しません。 |
| 預貸率 | 貸出金 ÷ 預金 | 銀行業のみ。譲渡性預金の扱いは有価証券報告書の表示区分に従います。 |
| 役務収益比率 | 役務取引等収益 ÷ 経常収益 | 銀行業のみ。資金利益以外の収益源への依存度を示します。 |
| 配当利回り | 1株当たり配当(DPS)÷ 株価 | 15% 超は株価データの陳腐化・特別配当・株式分割の未調整による算出不良とみなし、ランキング・横断集計から除外。個別ページでは「要確認」注記。 |
| FCF(簡便) | 営業 CF + 投資 CF |
当サイトの FCF は簡便モデル(営業CF+投資CF)です。この値は M&A・子会社株式や資産の売却収入も含むため、
設備投資のみを差し引く狭義 FCF(営業CF − 設備投資額、fcf_strict)とは一致しません。
画面上の表示名は「FCF(簡便: 営業CF+投資CF)」「FCFマージン(簡便)」として算式を明示し、設備投資額が取得できる企業では
財務諸表ページのキャッシュフロー欄に「FCF(狭義: 営業CF−設備投資)」を併記しています。
全社実測(2026-08-15、最新期・非上場廃止 3,734 社): 両方を算出できる企業が 3,627 社(97.1%)、 狭義が算出できない企業は 107 社(2.9%)です。符号が逆転する企業は 514 社(13.8%)で、 うち簡便プラス・狭義マイナスが 157 社(例: 清水建設 1803 の 2026年3月期は簡便 +347.81 億円/狭義 −570.15 億円)、 逆方向が 357 社あります。簡便 FCF がプラスでも狭義 FCF がマイナスの企業では、キャッシュ創出力の評価(バッジ)を停止し注記に切り替えます。 評価指標そのものを狭義 FCF へ一括で切り替えることは行いません。設備投資に相当する開示タグの選び方が企業によって異なり (使用権資産を含む企業では設備投資額が 2 倍以上になります)、全社一律の置き換えは別の不正確さを生むためです。 |
| ネットデット(Net Debt) | 有利子負債 − 現金同等物 | 有利子負債は集約タグ(有利子負債合計・IFRS の借入金合計)が開示されていればその値を採り、 無い場合に「短期借入金 + 長期借入金 + 1年内返済予定の長期借入金 + 社債 + 1年内償還予定の社債」で合成します。 IFRS 企業は借入金・社債を集約タグで開示し個別科目が一部しか付かないため、個別科目を優先すると 有利子負債を大きく取り落とします(2026-08-15 に是正。それまで 4 社が実態と逆の「実質無借金」表示でした)。 現金同等物 = 現金及び現金同等物 + 短期投資有価証券(すぐ現金化できる運用資産として控除対象に含めます)。 一般的な「有利子負債 − 現預金」より控除額が大きくなるため、他サイトの値と一致しないことがあります。 リース債務は含みません(IFRS16 準拠の ET Debt とは別定義)。 有利子負債・現金同等物のいずれか片側が取得できない場合は 0 で代用せず「—」とします。 |
| NetDebt / EBITDA | ネットデット ÷ EBITDA | 有利子負債を営業キャッシュ創出力の何年分で返済できるかを示します。小数第2位まで表示します (0.39 倍と 1.17 倍を「0 倍」「1 倍」に丸めない)。負値はネットキャッシュ(現金同等物が有利子負債を上回る)を意味します。 EBITDA が 0 以下の期は返済年数の概念が成立しないため算出しません。値域 ±30 倍を超える値と EBITDA 10 億円未満の企業はランキング・横断集計から除外します。銀行・保険・証券は適用外。 |
| EV / EBITDA | (時価総額 + Net Debt) ÷ EBITDA | Net Debt は上記の定義(短期投資有価証券を現金同等物に含む)。金融業は適用外。 |
| 自己資本比率 | 自己資本 ÷ 総資産 | 連結ベース。自己資本 = 純資産 − 非支配株主持分(− 新株予約権)。純資産(総資産 − 負債合計)とは別概念で、財務諸表ページでは両方を併記しています。 |
| Z-Score | Altman Z-Score(5変数: X1 運転資本/総資産、X2 利益剰余金/総資産、 X3 営業利益/総資産、X4 自己資本または時価総額/負債合計、X5 売上高/総資産) | 係数と閾値はモデルごとにセットで決まります。時価総額が使える企業は 1968年オリジナル(係数 1.2/1.4/3.3/0.6/1.0、Safe >2.99 / Grey 1.81–2.99 / Distress <1.81)、 使えない期は1983年簿価版 Z'(係数 0.717/0.847/3.107/0.420/0.998、 Safe >2.90 / Grey 1.23–2.90 / Distress <1.23)で判定します。 X3 には営業利益を使用しており、原典の EBIT の近似です (日本基準の営業利益は営業外損益を含みません)。 銀行・金融(除く銀行)・不動産・電力・ガス・運輸・物流は資産構成が異なりモデルが成立しないため対象外 (業種によって「対象外」になる指標)。 Z-Score は倒産を予測・断定するものではなく、財務指標による機械的なスクリーニングです。 |
| F-Score | Piotroski F-Score(9 項目スコア) | 収益性・安全性・効率性の総合。 |
| 簡易モデル評価額(DCF) | 簡便 FCF(営業CF+投資CF、fcf_cfo_plus_cfi_v1)× ゴードン成長モデル ÷ 発行済株式数 |
上記の簡便 FCF をそのまま用いるため、M&A・資産売却などの一過性の投資収支が理論価値に影響します。 適用除外: 金融業等の業種別 WACC 対象外/FCF 履歴が 3 期未満/直近 FCF が 0 以下/ 過去 3 期中 2 期がマイナス/直近の FCF 変動率が 200% 超/ 直近 FCF が過去 5 期中央値の 3 倍超(資産売却・M&A 等の一過性要因が支配的とみなす)/ 過去 5 期の FCF 中央値がマイナス/ 狭義 FCF(営業CF − 設備投資額)がマイナスで簡便 FCF と符号が逆(簡便 FCF のプラスが資産売却等に由来するとみなす)/債務超過/ 継続価値が企業価値の 90% 超/算出した株主価値が 0 以下。 いずれかに該当する場合は数値を表示せず理由を明示します。 割引率・成長率の感応度は個別企業ページで確認できます。 |
計算に用いる主な XBRL 要素(出典トレース)
各指標は、EDINET の有価証券報告書に含まれる以下の XBRL 要素(タクソノミ要素名)から算出しています。 会計基準(日本基準 / IFRS / 米国基準)により対応するタグは異なり、下表は日本基準の代表例です。 株価は Stooq 由来のため XBRL 要素を持ちません。1 株当たり指標(EPS・BPS)は有価証券報告書サマリの XBRL 要素(BasicEarningsLossPerShare / NetAssetsPerShare 系)を連結優先で採用します。
| 指標 | XBRL 要素(日本基準の例) |
|---|---|
| 売上成長率 | 売上高 jppfs_cor:NetSales |
| 営業利益率 | 営業利益 jppfs_cor:OperatingIncome売上高 jppfs_cor:NetSales |
| ROIC | 営業利益 jppfs_cor:OperatingIncome純資産 jppfs_cor:NetAssets非支配株主持分 jppfs_cor:NonControllingInterests有利子負債 jpcrp_cor:InterestBearingDebt |
| PER | 1株当たり当期純利益(基本) jpcrp_cor:BasicEarningsLossPerShareSummaryOfBusinessResults |
| PBR | 1株当たり純資産 jpcrp_cor:NetAssetsPerShareSummaryOfBusinessResults |
| ROE | 親会社株主に帰属する当期純利益 jppfs_cor:ProfitLossAttributableToOwnersOfParent純資産 jppfs_cor:NetAssets非支配株主持分 jppfs_cor:NonControllingInterests |
| FCF | 営業活動によるキャッシュ・フロー jppfs_cor:NetCashProvidedByUsedInOperatingActivities設備投資 jppfs_cor:PurchaseOfPropertyPlantAndEquipment |
| 自己資本比率 | 純資産 jppfs_cor:NetAssets非支配株主持分 jppfs_cor:NonControllingInterests総資産 jppfs_cor:Assets |
| EV / EBITDA | 営業利益 jppfs_cor:OperatingIncome減価償却費 jpcrp_cor:DepreciationAndAmortization有利子負債 jpcrp_cor:InterestBearingDebt現金及び現金同等物 jppfs_cor:CashAndCashEquivalents |
分母の定義域(算定できる期・できない期)
比率指標は計算できることと、その数値に経済的な意味があることが別です。分母が下表の条件を満たさない期は、 値をキャップしたり 0 を代入したりせず算定しません(「—」表示)。特に債務超過企業の ROE は 「負の利益 ÷ 負の自己資本」でプラスに反転し、債務超過であるほど高 ROE に見えるため、値そのものを出しません。
| 指標 | 分母 | 算定しない条件 |
|---|---|---|
| ROE / ROE(継続事業ベース) | 期首・期末平均自己資本 | 0 以下(債務超過) |
| ROIC | 投下資本(有利子負債 + 平均自己資本) | 0 以下 |
| PER | EPS | 0 以下(赤字企業の「PER −3 倍」は割安を意味しない) |
| PBR | BPS | 0 以下(債務超過の負の PBR は判定に使えない) |
| 配当性向 | EPS | 0 以下 |
| NetDebt / EBITDA | EBITDA | 0 以下(赤字企業の「何年で返せるか」は成立しない) |
契約の SSOT は config/metric_catalog.yaml の domain で、実装との一致は自動テストで検証しています。
分母が条件を満たす期については、結果値が極端な場合に限り値域ガード(±200% 等)を適用し、「キャップ済」であることを明示します。
業種によって「対象外」になる指標
一部の指標は、業種によって値が小さいのではなく、そもそも概念が成立しません。
当サイトはこれを欠損(—)と区別し、「対象外」として明示します。
対象外の指標は、企業ページの KPI カード・同業比較・スコア・自動解説文・スクリーニング条件の
いずれからも外れます(同じ判定を全画面で共有しています)。
| 指標 | 対象外とする業種(17業種分類) |
|---|---|
| accrual_ratio | 金融(除く銀行)/銀行 |
| cash_conversion | 金融(除く銀行)/銀行 |
| CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル) | 金融(除く銀行)/銀行 |
| Piotroski F-Score | 金融(除く銀行)/銀行 |
| FCF | 金融(除く銀行)/銀行 |
| FCF マージン | 金融(除く銀行)/銀行 |
| NetDebt / EBITDA | 金融(除く銀行)/銀行 |
| ocf_margin | 金融(除く銀行)/銀行 |
| ROIC | 金融(除く銀行)/銀行 |
| Altman Z-Score | 不動産/運輸・物流/金融(除く銀行)/銀行/電力・ガス |
- 銀行・金融(除く銀行)は、資金の調達・運用そのものが本業のため、 投下資本や運転資本を事業会社と同じ枠組みで測れません。 銀行については代わりに資金利鞘(NIM)・経費率(OHR)・預貸率・役務収益比率を表示します。
- 不動産・電力・ガス・運輸・物流で Altman Z-Score を外しているのは、 資産構成がモデルの前提と大きく異なるためです。
判定の SSOT は app/domain/metric_applicability.py で、上の表はそこから生成しています
(手入力ではないので実装とずれません)。値域ガードやランキング除外とは別の層です
(「範囲外の値」ではなく「定義できない指標」を扱います)。
6. 市場区分・業種が「未判定」の企業
市場区分(プライム/スタンダード/グロース)と 17 業種分類は、日本取引所グループが公表する 東証上場銘柄一覧を基準にしています。新規上場の直後はこの一覧にまだ収録されていないため、 当サイトでは市場区分・業種を「未判定」として扱い、確定するまで推定値を入れません。
- 未判定の企業は市場・業種による絞り込みの対象外です。そのためスクリーニングの市場別・業種別の件数合計は、収録企業数より少なくなります。
- 同じ理由で、業種中央値・業種内順位・同業比較も算出しません(母集団が決まらないため)。財務指標そのものは通常どおり表示します。
- 次回の東証上場銘柄一覧の取り込みで市場区分・業種が確定し、自動的に解消されます。
なお、データ更新状況ページに出る取り込みバッチの「複数区分(混在)」は、 そのバッチに複数の市場の銘柄が含まれていたことを示す取り込み側の情報で、 企業の市場区分とは別の概念です。
7. セグメント情報の採用ルール
セグメント別の売上・利益は有価証券報告書のセグメント情報(注記)から取得しています。開示には事業セグメント以外の行が含まれるため、次のルールで扱います。
- 売上構成比の分子・分母: 外部顧客への売上高 ÷ 事業セグメントの外部顧客売上高の合計。外部顧客売上が開示されていない場合のみ、セグメント間の内部売上を含む「セグメント売上高」を用います。連結売上高を分母にはしません(分子が内部売上を含むと合計が 100% を超えるため)。
- 事業セグメントではない行: 「全社費用・全社資産(未配賦)」「調整額(ReconcilingItems)」「セグメント間取引の消去」「報告セグメント計・合計」は事業ではないため、構成比の分母・セグメント別テーマランキングの対象から除外します。これらの値は別行(「調整額」ブロック)として表示します。
- セグメント利益と連結営業利益の差: セグメント利益の合計は連結営業利益と一致しません。差は主に各セグメントに配分していない全社費用です。企業ページのセグメント表では「報告セグメント計 → 調整額 → 連結(調整後)」を並べて差が見えるようにしています。
- 利益の測定基準: 「セグメント利益」の測定基準(営業利益ベース/経常利益ベース等)は会社ごとに異なります。企業横断のランキングでは基準の違いが残る点にご留意ください。
- 前年比: セグメントの区分変更(統合・分割・移管)があると、同じ名称でも中身が変わります。名称が前年に存在しないセグメントは新設・再編として区別しています。
8. 欠損値・外貨建て報告の取扱い
- 必須項目の欠損があった場合、該当指標は「—」表示とし、ランキング・スクリーニングの対象から除外します。
- 欠損を 0 で代用しません。0 は一次資料で 0 と確認できた場合の値であり、取得できなかった項目とは区別します。たとえばネットデット(有利子負債 − 現金同等物)は両方が取得できた期のみ算出し、片側が欠損する期は「—」とします(片側を 0 とみなすと、無借金企業とデータ欠損企業が同じ表示になります)。FCF(簡便)も営業CF・投資CF の両方が揃った期のみ算出します。
- USD・EUR 等の外貨建てで報告している企業(外国会社含む)は
currency_hintで識別し、JPY 換算未対応である旨をバッジで明示します。 - 計算上の異常値は機械的に検知し、ランキング・横断集計から除外します(2026-06-13 導入の値域ガード)。除外基準: 比率系指標の ±200% 上限クリップ値(実値が確定できないもの)、利益率系の 100% 以上(営業利益が売上を上回る抽出不良)、自己資本比率の 0% 以下・100% 超、配当利回り 15% 超(株価データの陳腐化・特別配当・株式分割未調整に起因する算出不良)、売上成長率の +1000% 超(基数効果)、NetDebt/EBITDA の ±30 倍超(EBITDA が極小だと分母爆発で ±数百倍の異常値になるため)。個別企業ページでは除外せず「キャップ済」等のバッジ付きで表示します。詳細は 訂正履歴 も併せてご参照ください。
9. ランキング・スクリーニングの並べ替え方針
すべてのランキングおよびスクリーニング結果は、機械的な並べ替えであり、銘柄を推奨するものではありません。並び順の根拠(昇順 / 降順、対象指標)はページ上に明示します。データ品質フラグの付いた企業は、ランキングから除外される場合があります。
- 金融業の除外: 収益性(営業利益率)・成長性(売上成長率)・財務安全性(NetDebt/EBITDA)・効率性(ROIC)の各ランキング、四半期モメンタム・黒字転換・TTM 成長率の各ランキング、および財務×株価モメンタム指標比較の合成スコアでは、銀行・保険・証券・その他金融(東証17業種分類の「銀行」「金融(除く銀行)」)を除外します。金融業は売上概念(経常収益・営業収益等)と資本構造が一般事業会社と異なり、これらの指標を同列に並べる意味が乏しいためです。
- 除外を適用しない画面: スクリーニング・散布図・バリュエーションマップ・平均年収ランキング・市場/業種の横断集計は、利用者が条件や業種を自ら指定する道具、または市場全体を俯瞰する目的のため金融業を除外しません。業種を跨いだ比較を行う際は、上記の理由から解釈にご注意ください。財務×株価指標比較で業種に金融業を明示選択した場合も、一般事業会社向けの合成スコアがそのまま適用されます(金融業専用モデルではありません)。
- Altman Z-Score のモデル適用対象: Z-Score は製造業・一般事業会社向けに開発されたモデルのため、不動産/運輸・物流/金融(除く銀行)/銀行/電力・ガスを集計対象から除外します(ホームのリスクカード、リスクレーダー、市場のスコア分布、Z×F 散布図)。企業ページではこれらの業種にも参考値として表示しますが、その旨の注記を併記します。
- 財務安全性ランキング(NetDebt/EBITDA): 上記に加え、EBITDA が材料性を持つ企業(EBITDA ≥ 10 億円)に限定し、NetDebt/EBITDA が ±30 倍を超える異常値を除外します。EBITDA が極小だと NetDebt/EBITDA が符号・水準ともに無意味になり、ネットキャッシュ × 極小 EBITDA の企業が「返済能力が最も高い」ように化けるためです。
10. 編集方針との関係
本ページは指標の計算ロジックに関するものです。コンテンツ全体の編集方針(投資推奨を行わない・事実/定義/比較に限定する等)は 編集方針 をご参照ください。